20210213
日記でも書こうかなあ。なにか言いたいことがあるの? いいや、なにも。書きかけの下書きをいくつか覗いたけれど、落とし穴のおくから自分しか知らない真っ黒の泥がこちらをみていて、底に二つ開いている穴がたぶん何かの瞳だろうと思った。目を合わせていたくなかったのですぐ閉じた。
だから、と言うと話が繋がっていないように感じるだろうと思いますが、最近はだれかに嫉妬できるきみのことが羨ましい。でもその妬みすら灰色にうすく伸ばされている。
土日は本でも読みたいな。できるだけよい読み手でありたい、と思う。なにかを生み出すことがもうなかったとしても、読み手として、この世界にある良質なものをいっぱい吸い込んで殆どそのままを過去へ押しやる、ちょっとした濾過装置の一部になりたい。一部でありつづけたい。だれかを幸せにしたいと思えるのは、わたしがいま幸せだからだと思います。